人を動かす
これは素晴らしい本でした。
訳者の方のセンスも、また素晴らしい。
長年に渡って読み続けられてる理由が分かりました。
「人を動かすには、紳士たれ」
紳士道が書かれているように感じました。
別の言い方をすれは、「徳」でしょうか。
それが下記の3点から論じられており、とても分かり易いです。
1.考え方
2.具体的な実践例
3.偉人の言葉と行動
「重要感」という言葉。
繰り返し文中に現れてきます。
この言葉には思わず唸らせられました。
また、「双方の利益にならなくてはいけない」は正に「Win-Win」であり、「7つの習慣」の1つですね。
偉人のエピソードで、特に心に残った2つ。
1つは、老子の言葉。
■河や海が数知れぬ渓流のそそぐところとなるのは、
身を低きに置くからである。
そのゆえに、河や海は諸々の渓流に君臨することが出来る。
同様に、賢者は、人の上に立たんと欲すれば、人の下に身を置き、
人の前に立たんと欲すれば、人の後ろに身を置く。
かくして、賢者は人の上に立てども、人はその重みを感じることなく、
人の前に立てども、人の心は傷つくことがない。
もう1つはディズレーリのお話。
■「私がお前と一緒になったのは、結局、財産が目当てだったのだ。」
「そう。でも、もう一度結婚をやり直すとしたら、今度は愛を目当てに、やはり私と結婚なさるでしょう。」
・・・なんてロマンチックかつドラマチック!
恋愛ものはあまり好かない私ですが、これには震えてしまいました!