泉Ry-O’s blog

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黒と茶の幻想

黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)

黒と茶の幻想(下) (講談社文庫)

30~40代の方が読むと、様々な面で共感

恩田陸さんの他作品とリンクしてます。
キーとなる人物が同じなんですが、ちょっとしたお楽しみ程度だから本作から読んでも無問題。

学生時代に知り合った、中年の4人(男2、女2)がY島(屋久島がモデル)を「旅」する中で邂逅する物語。
全4章で、一章ごとに主人公が変わり、視点が切り替わっていきます。

色っぽい話はさほどなく、それぞれに切実なものを心に秘めています。
中盤はジリジリとした流れ。
心理戦で、ドキドキ。

1章ごとに上手くまとめられつつ、作品全体としての筋もあり、読み終わると、色んな意味で満腹w
良作です!
また、相変わらず情景描写が美味いので、屋久島を旅している気分になります。

第3章は、自分とオーバーラップする部分がありましたね~。