泉Ry-O’s blog

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小説・秒速5センチメートル

小説 秒速5センチメートル (角川文庫)

映画に負けないクオリティの高さ

冒頭だけ「単語の羅列感」が気になります。
書き慣れたのか、後半は特に気にならず。


映画版でも思ったけど、純文学的な味わい。
話の展開は地味だけど、映画より「更に丁寧に」人物の心情が描かれる。
特に第3章である【秒速5センチメートル】。
映画では一瞬しか出ない「彼女」にもスポットが当てられるし。

主人公(男)が(映画以上に)カッコ良く描かれ過ぎかなぁ~?
でも非常に共感できる部分もある。

 

映画版は切なさが強く残ったけど。
小説版は「大人になる過程」が残ったかな~
思いに引きずられるのではなく、良い形で自分の中に溶け込ませていくというか。
「ほのかな暖かさ」みたいな感覚を受けた。


まぁ、あぁいう映画を作る人だから、こういう小説も書けて不思議じゃないわなぁ。
期待通りでしたね。